胎児は、妊娠後期には頭部が母親の恥骨部にあり、足が上腹部にある方が、分娩がスムーズで母子共に負担も少ない。
また妊娠27週までに30~40%が逆子となるも28週までにたいていは改善され、正期産分娩の3~5%程度に逆子が認められる。
よって、逆子が問題とされるのはおおむね28週以降となり、鍼灸治療は28~35週までの治療が適応とされる。特に初診が33週くらいまでであれば、鍼灸治療による回転率は高いとされる。


当院での逆子治療

問診にて胎児の状況をお聞きします。

胎児心音計を使用し、検診時の胎位と変わりがないかを確認します。

足の小指の先にある「至陰」というツボに米粒の半分くらいの大きさの艾(もぐさ)を使ってお灸をします。お灸は状況に応じて3壮~10壮の刺激を行います。

内くるぶしの指4本分上にある「三陰交」というツボに鍼をします。

電子温灸器を腹部や足底部や「三陰交」に置き、やんわりとした温熱を与えていきます。

同時に肩こりや腰痛などの症状をお持ちの方には対処してまいります。
施術後にもう一度胎児心音を聴取します。
院内で改善を確認した場合も、必ず近日中に病院にて胎位を確認していただき、ご報告を頂いた時点で治療終了となります。


逆子の鍼灸治療効果のメカニズムについては、まだ不明な部分もありますが、
●子宮の筋緊張緩和
●胎動増加
●子宮周囲の体表面温度の上昇
以上の効果が結果として逆子改善につながると考えます。